登場人物図鑑(関勝ファミリー)


 大刀・関勝(だいとう・かんしょう) 土属性

 三国志の関羽の子孫である青竜偃月刀使い。戦闘力はかなりのもの。
 基本的に無口で、あまり自分の意見を言わないが、言葉に出す時の一言は重いタイプ。
 口癖は「む」。
 自分の気持ちを言わずとも察してくれ、支えてくれる宣贊には頭が上がらないと思っている。

 先祖の関羽様があまりにも有名人物なため、本人は常にプレッシャーや窮屈さを感じている。
 決して誇りを持たないわけではないのだが、常に「かの関羽の子孫が居るから我々は安泰だ」
 というような象徴としての扱いを受け続け、いつの間にか外見や武器も先祖を真似るようになり、
 自分を殺してしまっていた。

 ご先祖様の威光で取り立てられるのを拒否したことと、無口で人とのコミュニケーションが
 苦手なことが重なって、地方の一役人に落ち着いていたが、宣贊の推薦で梁山泊討伐に参加。
 官軍では常に上司や部下や民の期待に応えねばと神経をすり減らしていたが、梁山泊では
 宣贊が周囲に特別扱いをしないように根回ししてくれており、また、呼延灼や楊志のような、
 やはりエリート一家出身の好漢も少なからずいるため、むしろ気楽にやれている様子。

 最近の新たな悩みは、オフの魏定国たちがはしゃいでいるところに自然に混ざりたいんだけれど、
 今更どうやって入ればいいだろうかということと、こんなくだらないことを真面目に宣贊に
 相談してもいいのだろうかということ。



 醜郡馬・宣贊(しゅうぐんば・せんさん)  土属性  

 元々平民出身だが、その確かな実力を評価したとある貴族から婿入りを熱望されるも、
 彼の欠点である生まれつきの顔の醜さに絶望した妻が新婚初夜に自殺。
 その責任を取らされて地方に飛ばされ、不正を嫌う性格ゆえに腐った役人たちとは上手くいかず、
 トラブルになってはまた飛ばされを繰り返していた。
 関勝とはその頃出会い、意気投合していた。

 かなり悲惨な経歴の持ち主だが、本人は地味ながらも温厚且つしっかり者で、
 自分の意見を決して曲げず、悪に染まらない正義漢。
 嫌なことや間違ったこと、部下の不満などを真っ正直に上司に訴えられる度胸の持ち主。
 そのため部下のファンが非常に多く、赫思文もそのクチだった。
 普段は「こんな自分を慕ってくれる人たちを不快にさせないために」と気を遣い、
 顔を布で覆った黒子のような格好をしている。人付き合いにだけは少々不器用。

 戦闘では、とにかく防御力の高い重戦車タイプ。
 武器はいわゆるポールアックスタイプの斧。

 



 井木干・赫思文(せいぼくかん・かくしぶん) *字変えてます 金属性

 関勝軍の新米軍人。親から可愛がられて育ったいいとこのお坊ちゃんで、
 少々一般常識に欠けるところがある。

 関勝の元でいわゆる新人研修をしてもらっている時期だったが、関勝が梁山泊との戦いに
 参加要請されたのをきっかけに、自分も戦争に参加。
 親が必死に止めるも、「宣贊の友人から彼の武勇伝を存分に聞きたい」という理由で
 関勝の部隊に編入希望した、たがの外れた宣贊ファン。
 「ふわふわとした外見と甘ったれで初々しい性格が可愛い」と女性人気は高いが、
 本人は今のところ、憧れの先輩のことしか目に入っていない様子。

 実家は奸臣に上手く取り入っていたため重宝されていたタイプの家だった。
 そのことを赫思文少年は何の疑問も思わずに育ったのだが、各地を点々と渡り歩かされていた頃の
 宣贊が真っ向から上司に立ち向かう姿を偶然見かけたことから、今まで何も知らずにのらりくらりと
 生きていた自分からの脱却を決意し、彼のような強い意志を持って戦う漢になりたいと願うようになる。

 しかし、まだ若さゆえ、憧れの人と同じ部隊で直に稽古を見て貰える喜びがどうしても先に立って
 浮かれてしまい、自立への道はまだまだ長い様子。
 単廷珪には「ヘタレ新人」という不名誉な渾名をつけられ、魏定国からは近所のあんちゃん扱いを
 受けており、正直ナメられている。

 なお、当の宣贊にとってはいつものことだったので、赫思文の感動した事件のことは
 殆ど覚えていなかった模様。
 戦闘スタイルは宣贊と同じく、防御重視の重戦車タイプ。武器も真似てる。



 神火将・魏定国(しんかしょう・ぎていこく) 火属性 

 若干13歳にして火の術を自在に操り、一軍を率いる黒髪短髪の美少年。
 声変わりもまだのため、初対面で男子と見破れる人間はほぼ皆無。

 無邪気で元気いっぱいの人懐こいいいこちゃんだが、あまりのピュアさにどうツッコミを入れたら
 いいのかと周囲を悩ませる存在でもある。
 毒舌大王な単廷珪を全く恐れることなく慕っているのは彼くらいのもの。

 単廷珪ともども父が関勝の友人で、関勝のもとに軍人の何たるかや武芸を学ぶためにしばらく
 預けられており、そのまま関勝について軍に参加していた。

 戦闘では騎馬上から炎の矢を放つ等の火術攻撃を得意とする。
 また、相棒の単廷珪との合体術も協力。



 聖水将・単廷珪(せいすいしょう・ぜんていけい) 水属性 

 若干14歳にして水の術を自在に操り、一軍を率いる金髪ポニテの美少年。
 こちらは声変わりをしているが、いつも魏定国とつるんでいるため、やはりほぼ女性に間違われる。

 燕青が隠れ腹黒なら、単廷珪はオープン腹黒。
 いつも容赦なく可愛い笑顔で毒舌を吐き散らかしているのだが、まだこどもな上、何も分かっていない
 魏定国が常に側に居るので、みんななかなか叱ることができないでいる。
 勿論その計算の上で魏定国とつるんでいるのだが、時折彼の単純オバカっぷりへの心配や
 兄貴分らしい顔を見せることもあり、口では冷たいことを言っても彼のことを嫌っていないのは
 明白なため、関勝も無理に引き離すことはないと思っている。
 デレの殆ど来ないツンデレ。

 戦闘では騎馬上から水球を放ち、相手を窒息に陥れる等の水術攻撃を得意とする。
 相棒の魏定国とは水蒸気や氷(火属性=熱に関する術士なので、水の温度を奪い氷柱にする)といった
 合体術を使うことも出来る。